モノづくりの設計図

私たちが作っている革製品にもパターンといったデザインの図面があります。
ただ紙に描いただけではなく各パーツごとに実寸で裁断します。
これを型紙と呼んでいます。
この型紙は製品の「命」ともいえる、とても大切なものです。
ミシンや裁断といった革の加工ができても、型紙がない限りは製品は作れません。

革の厚み、縫製の縫い代、漉きの位置、それらすべてを考えながら0.1ミリ単位で型紙を仕上げていきます。そしてその情報は全て型紙に書き込まれていきます。

そこからサンプルを作り、仕上がり、風合い、作り方、を確認しながら修正があれば型紙を修正していきます。この風合いや作り方が重要で、一見同じように見える製品でも型紙を作る職人によってその工程が変わってきます。

型紙というのはサンプル品から量産品への引継ぎや他の職人さんへの引継ぎという部分でも重要な役割を担っていますが、何よりもこの型紙を作ること、イメージを形に、文字に、表すということが、モノづくりの中で一番その「モノ」と向き合うことができる時間であり大切な作業だと思っています。