革製品はサスティナブル?|Cuirvelo工房見学

革製品はサスティナブル?|Cuirvelo工房見学

CuirVelo運営担当の東田です!

今回は革製品が実はサスティナブルであることを解説していきたいと思います!!

現在、SDGsの達成に向けさまざまな業界でサステナブルな取り組みが行われています。そんな中、動物の皮を使用する革製品の製造は環境に対して負荷をかけると考えられがちです。

ですが、革とはサスティナブルな素材であり、使っていくうえで多くのメリットがあります。本記事では、革がなぜサスティナブルであるのか、その理由と具体的な例を紹介していきます!

 

サスティナブルとは

サスティナブル イメージ

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そもそもサスティナブルとは、持続可能性や継続可能性を意味します。

具体的には、自然環境や社会、経済などの資源を長期間にわたって維持し、未来の世代にも利用可能な状態に保つことを指します。

国際連合が2015年に採択した持続可能な開発のためのグローバルな行動枠組みです。SDGsは、2030年までに世界的な課題を解決し、持続可能な未来を実現するための具体的な目標や指標を設定しています。

 

革がサスティナブルと言える理由

バイプロダクトの有効活用

革は、主に食肉用の動物から採取した皮から作られるいわゆる副産物です。動物の皮は、食肉を生産する際に必ず発生するものです。これを革製品へと加工することで、廃棄物の削減と資源の有効利用が図られます。 

 

耐久性と長寿命

革製品は一般的に耐久性が高く、適切にメンテナンスされれば長期間にわたって使用することができます。そのため、頻繁に買い替える必要がなく、廃棄物の削減につながります。

また、革手袋・革衣類・ベルトなどはエコマーク認定商品として多く採用されています。

革製の衣料品や服飾雑貨は、使い込むほどに身体になじむなどの風合いが出るため、長く使用できることが望まれているほか、身につけるものであることから、人体にもできるだけ影響が少なく、安心して使うことができることが望まれています。

( 出展:エコマーク事務局 )

 

環境への取り組み

ヌメ革の使用

ヌメ革は、植物性のタンニンを用いて皮をなめす伝統的な方法で作られます。この方法は、化学薬品を使用しないため、環境への負荷が少なくエコフレンドリーな選択肢とされています。また、ヌメ革は自然な風合いが特徴であり、使い込むほどに味わいが増す点でも人気があります。

クロムレザーの改良

クロムレザーの生産過程においても、環境保護への取り組みが進められています。具体的には、工業排水に有害物質を含ませないようにする技術が開発されており、クロムの使用を最小限に抑えるか、無害化するプロセスが導入されています。これにより、従来のクロムなめしの環境への悪影響を軽減することが可能となっています。

日本エコレザー基準(JES)

日本では、日本エコレザー基準(JES)という環境基準が設けられています。JESに適合した革製品は、製造から輸送、販売、再利用に至るまで、ライフサイクル全体で環境負荷を減らすことが考慮されています。この基準に適合することで、環境に優しい製品として認定されます。

エコレザーは、1990年代半ばからヨーロッパを中心に普及・発展し、世界的なトレンドにまでなっています。日本では、2006年に、NPO法人 日本皮革技術協会と一般社団法人 日本タンナーズ協会の協力の下に「日本エコレザー基準」が制定されました。
2009年から一般社団法人 日本皮革産業連合会がその認定業務を運営しています。

 ( 出展:日本エコレザー認定事業)

一部の例外

一部の皮革には食用でないものも含まれます。革のために利用される動物には、主に爬虫類(ワニ、ヘビ、トカゲ)や鳥類(ダチョウ)などが挙げられます。これらの動物の皮は独特の模様を持ち、非常にファッション性が高いとされています。

エキゾチックレザーと呼ばれるこれらの皮革は、牛革などの一般的な皮革とは異なり、その希少性から利用制限があります。希少な素材であるため、市場で高価に取引されていることが特徴です。

また、これらのエキゾチックレザーは乱獲を防ぐために「絶滅の危機にある野生動植物の国際取引に関する条約(CITES)」、通称ワシントン条約によって厳しく管理されています。

日本においては、全日本爬虫類皮革産業協同組合が、この条約に基づいて正しく輸入された皮革であることを証明する製品表示(JRAタグ)を推奨しています。この取り組みは、エキゾチックレザーが持続可能な方法で利用されるようにするためのものです。

 

命をいただく大切さ

(著作者:DejaVu Designs 出展:freepik)

 

革製品を使う時、革というものが動物の命をいただいて得られる素材であることを理解し、その命を無駄にしないよう、大切に永く使う必要があります。

また、消費者として革製品の背景にある動物の命について理解を深めることも非常に重要です。意識的な啓発を通じて、革製品の選び方や使い方についての知識を得るとより革製品の魅力を感じることができるでしょう!

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